パリに行くと必ず2度は訪れるのがルーブル美術館です。
いつかパリに住んで、年間パスポート(ルーブル友の会)で飽きるまで鑑賞するのが夢です。
ルーブル美術館は、フランソワ1世が王宮(シェリー翼)を建て、ラファエロやティツィアーノらの絵を収集したのが始まりです。
その後ナポレオン3世が増築を重ね、1803年ナポレオン美術館の名前でオープンしました。

ミッテラン大統領の指揮のもと、17年かけてガラスのピラミッドや地下広場、リシュリー翼などを建築し、現在30万点が所蔵されています。
沢山の入場口がありますが、ライオンの門からの入場が並ばず、グランドギャラリーへもすぐなのでおすすめです。

今回ライオンの門から入場したので、スルバランの『聖アポロニア』をすぐに見つけることができました。

北アフリカ出身の敬虔なキリスト教信者であるアポロニアは、改宗することを拒みました。
捕らえられヤットコで歯を抜かれたのち、自ら火の中へ入り殉職し、その後歯医者の守護聖人となりました。
控えめでかわいらしく、手にもったヤットコには歯が挟まれています。
こちらはラファエロの『カスティリオーネの肖像』です。

カスティリオーネはラファエロの親友で有名な文学者です。
こちらは『モナリザ』を模倣した作品で、彼には珍しく黒と灰色のトーンで描いています。
1911年の『モナリザ』盗難時に、一時的に空いたスペースにこの作品がかけられたそうです。
『モナリザ』や『ミロのビーナス』の前は相変わらず大混雑でした。

こちらはルーベンスの『マリー・ド・メディシスの生涯』です。

メディチ家出身でアンリ4世の2番目の妻マリーの生涯を描いており、王妃の依頼でリュクサンブール宮殿を飾るために24枚の作品が2年で制作されました。

1815年略奪美術品の返還が始まり、略奪品が去った広大なスペースを別の作品で埋めなければならず、宮殿からこの作品が移されたそうです。
『サモトラケのニケ』は紀元前190年頃ヘレニズム時代の傑作で、100個以上の破片をつないで復元しました。

サモトラケ島は非常に風の強い島で有名で、ニケは勝利をもたらすと言い伝えられ、神々の長ゼウスのメッセンジャーを務める有翼の女神だそうです。
『モナリザ』と共に『サモトラケのニケ』を見ると、ルーブルに来たんだなと実感します。
『ナポレオン1世の戴冠式』は1804年のノートルダムでの戴冠式の模様を描いています。
上段にはスケッチしているダビッドや彼の家族、弟子などが登場し、ベルサイユ宮殿にも複製画があります。
ベルサイユ宮殿の作品と比べると、実際には結婚に反対していたため出席しなかった皇后のベールの有無や左側の女性の服の色などの相違があります。
ルーブル美術館に展示されたのは半年で、ナポレオンが再婚したため、80年以上もしまわれていたそうです。
『民衆を導く自由の女神』を描いたドラクロワや『天国』を描いたティントレットの自画像も写真に収めてきました。


このほかにラファエロの『聖母子と幼児聖ヨハネ』やレオナルドダヴィンチの『洗礼者聖ヨハネ』『民衆を導く自由の女神』『カナの婚礼』など気になる作品をじっくり鑑賞します。


次回はエジプト美術の展示フロアにも足を運びたいです。

何度訪れても新たな発見があり、飽きません。

