待ちに待った十二国記『白銀の墟 玄の月』(小野不由美著)がもうすぐ発売されます。

本当に本当に待ちましたが、元気にこの日を迎え、新刊を読むことができ非常に嬉しく思います。
18年ぶりの新刊は長く待った甲斐がありまして、2か月の間に4冊刊行です。
山田章博氏の正面からの泰麒のイラストも良いですね。
10か月前に公式ツイートに「新作の第一稿が届きました!」という発表を受け、もう一度全刊読み直してきました。
丁度発売日に合わせて読み終わるように、現在は『黄昏の岸 暁の天(下)』と『魔性の子』を交互に読んでいるところです。
何度読んでも李斎と泰麒、景麒と泰麒の再会のシーンには涙が出ます。
各国が協力して泰麒捜索のために集結するこの『黄昏の岸 暁の天』はとてもワクワクしますし、十二国記の中でもお気に入りです。
続編は半ば諦めていたので、もうすぐこの続きが読めると思うと、それだけで幸せです。
初めて十二国記を知ったのは2006年のNHKアニメ再放送でした。
確か深夜放送だったと思いますが、偶然テレビをつけたところ、丁度『風の海 迷宮の岸』で泰麒が転変できず悩んでいるシーンでした。
そこから何もわからずに見始めましたが、「早く転変できますように」「使令に下れ」などと泰麒を見守りながら、グイグイと話に引き込まれ、夢中になって観たことが印象強く残っています。
早速DVDを借りて『月の影影の海』から視聴しました。
1人の少女が激動の十二国の歴史の中で、試練に立ち向かいながら成長していく姿を、壮大なスケールで描く大河冒険ファンタジーアニメのDVD第1弾。平凡な女子高生・陽子は、突然目の前に現れた金髪の青年に、妖魔や神仙の住む異世界に導かれる…。 (詳細はこちら)
書籍があることも知り、当時刊行していた『月の影 影の海』から『図南の翼』までを大人買いして読みました。
その後、『魔性の子』の存在を知り、この本が「十二国記」という壮大な物語の始めであることを知りました。
私はアニメから入りましたが、実際に書籍を読みますと『魔性の子』から読み始め、十二国記シリーズに突入したほうが一番ドキドキ感があったかもしれません。
これから読み始める方はぜひ『魔性の子』から読み始めることをお勧めします。
ただ、主人公の泰麒を取り巻く事件はかなり凄惨ですので、ホラー小説の苦手な方は少し読みづらいかもしれません。
『魔性の子』はエピソード0の位置づけですが、この時点でこれから始まる十二国記シリーズの構想が出来上がっていたとは驚きです。
十二国記は現時点で全11巻刊行されていますが(新潮文庫)、特に『月の影 影の海』は何度読み直したかわからないくらい読み込んでいます。
楽俊をはじめ登場人物一人一人の言葉が、とても心に刺さる一冊で、できれば高校生の時に読みたかった作品です。
十分大人な私にも当時抱えていた悩みをスッと軽くしてくれる名言があり、気持ちが楽になりました。
陽子と楽俊の関係性はとても憧れます。
まだこのシリーズを未読で、これから読んでみようという方が心底羨ましいです。
ぜひ十二国記の世界を楽しんでいただけたらと思います。
小野先生の他の作品では『屍鬼』シリーズが素晴らしいと聞いています。
今回の新刊『白銀の墟 玄の月』を読み終えて心が落ち着いたら、ファンの方お勧めの『屍鬼』を読み始めようと思っています。
十二国記以上の感動があるかもしれません。
非常にこちらも楽しみです。
最後に小野先生がいつまでもお元気で、細々とでも十二国記シリーズを続けていただけたらと切に願います。
