2010年2月に母娘で31日間フランスとスペインへ行きました。
こちらはその旅行記①です。

しばらく家族の介護で海外旅行から遠ざかっており、母の慰安も兼ねての旅行です。
旅のメインは以前訪れたスペインのバルセロナとトレド、各地の美術館巡りです。
バルセロナといえば私にとってはガウディのサグラダファミリアです。
初めて訪れたのは1995年ですが、エレベーターでファザードにのぼり、鐘の音を聴いたときは感動で涙が出ました。

このとき「バルセロナにしばらく住んでみたい」と思いまして、2年ほどスペイン語の勉強をしていたくらいです。

トレドは街の景観が見事です。

前回は日帰り旅行で訪れましたので、パラドールに宿泊して上の写真のようにテラスからのんびり景色を眺めたり、エル・グレコの作品をじっくり鑑賞することも楽しみにしていました。

母の年齢や当時の私の状況からヨーロッパ旅行や二人での旅行は最後になりそうだということで、あれこれ行きたいところを組み合わせたら1か月の旅となりました。
1か月の旅ともなりますとかなり旅費もかかりましたが、一から旅のプランを立てるのはとても幸せで、旅先にあれこれ思いを巡らせ、旅行準備期間は特に充実していました。
滞在ホテルは下記のようになりました。
ロワシー「シェラトン・パリ・エアポートホテル」1泊 飛行機が沢山見えるお部屋でした。割引価格でクラブフロアに宿泊できましたのでお得でした。 ![]() |
パリ「ホテル・レジーナ・ルーブル」5泊 エッフェル塔が見える部屋を手配しました。ルーブル美術館やオランジェリー美術館、地下鉄駅やバス停にも近いです。 ![]() |
マドリード「ルームメイト・マリオ」2泊 サン・ミゲル市場や王宮が徒歩圏内です。地下鉄駅も近く、プラド美術館へ行く際も便利です。 ![]() |
トレド「パラドール」2泊 トレド旧市街が一望できます。 ![]() |
マドリード「ACホテル・カールトン」1泊 アトーチャ駅に近く、プラド美術館や『ゲルニカ』が展示されている王妃ソフィアセンターが徒歩圏内です。 ![]() |
バルセロナ「ホテル・ダンテ」10泊 最上階の一番良いお部屋を40%オフで宿泊できました。バス停や地下鉄駅も近くにあります。 ![]() |
パリ「オ・マノワール・サンジェルマン」7泊 サンジェルマン・デ・プレ教会の近くで、何をするにも便利です。オルセー美術館も徒歩圏内です。 ![]() |
母の疲労も考慮して、全体的にゆったりとしたスケジュールです。
会員割引や大幅値下げがある【Booking.com】で予約しました。
昔はエクスペディアやホテルズドットコムなどバラバラに予約していましたが、今はBooking.comに統一し、国内も海外も会員割引でお安く宿泊しています。
部屋のタイプも細かいので選択肢も多く、ホテルへ眺望やアーリチェックインといったリクエストも簡単にできるので助かります。
1日目(成田→パリ)
飛行機はJAL405便11:00成田発です。

この日は滑走路混雑のため、しばらくパリ上空を旋回し、16:15パリ着でした。
機上からしばらくエッフェル塔やサクレクール寺院などパリの街並みを眺めることができ、この後、特に予定のない私たちにとってはラッキーでした。
時差は8時間で、フランスが正午のとき日本は午後8時となります。
プレミアムエコノミーにしましたので、12時間45分のフライトも多少は楽です。

引用:JALHPより
エコノミーよりもシートピッチが広めで、前の座席の人がシートを倒しても、席が倒れてこないのが何より嬉しいです。
昼食は洋食屋「たいめいけん」とコラボした機内食でした。

プレミアムエコノミーではシャンパンで有名な街ランスの「ハイパーエイドシック」のシャンパンがいただけました。


夕食はトマトソースのフジッリでした。

デニッシュとアイスクリームがサーブされます。

入国手続きを終えて、そのまま空港内のホテルへ向かいます。
こちらは初日のシェラトン・パリ・エアポートホテルの部屋から見た景色です。

これから旅が始まるのだと思うとワクワクします。
普段ならすぐにパリ市内に入るのですが、母の希望で1泊空港ホテルで疲れをとってからということになりました。

2日目(オランジェリー美術館)
12:00のチェックアウトまでのんびりして、タクシーで45分程のホテル・レジーナ・ルーブルへ到着です。

ホテルで小休憩を取り、徒歩10分弱のオランジェリー美術館へ行きました。
それほど混雑しておらず、スムーズに入場できました。

入場制限をしていますし、ルーブル美術館とは違い団体のツアー客がいないので、ゆったりと鑑賞することができました。

この後ホテル近くのスーパー「モノプリ」で総菜やワインを購入し、お部屋でいただきました。

3日目(バスチーユ市場・プチパレ)
3日目は地下鉄でバスチーユ市場へ行きました。
宿泊先のホテル・レジーナ・ルーブルから地下鉄チュイルリー駅まで徒歩3分です。
地下鉄やバスは回数券を購入して利用しました。
市場でガレットを食べながら夕食を調達し、「レオン」でムール貝の昼食です。

一旦ホテルへ戻り、夕方はバスでプチ・パレへ行きました。

プチ・パレは1900年のパリ万博の会場として建てられ、19世紀末のものを中心に絵画・彫刻・七宝・タペストリーと豊富な展示品があり、入場無料です。
向かいは国立美術館のグラン・パレです。

パリでは虹をよく見ました。

プチ・パレにはエミール・ガレの『花瓶』、この日は鑑賞できなかったのですがモネの『ラヴァクールの日没』が展示されており、思っていたよりも楽しめました。

こちらはアラフィリプの『サルを連れた婦人』です。

1900年頃、上流社会ではサルやオウムがペットとして流行したそうです。
砂岩の粉を混ぜて作った陶器と銅で作られています。
17時頃入館しましたので、あまり長い時間は鑑賞できなかったのですが、次回訪仏した時にはまた訪れたい場所となりました。
夕食は市場で買った惣菜と「PAUL」のパンで部屋食です。

4日目(ホテル周辺散策)
本日は晴天です。
ホテル周辺を散策します。
チュイルリー公園は皇太后カトリーヌ・ド・メディシスが気づいたチュイルリー宮殿と庭園の跡地です。

ベルサイユ宮殿の庭園を手掛けたル・ノートルが造りました。
ルーブル地下のショッピングセンター「カルーゼル」では、「フラゴナール」や「メゾン・ド・ショコラ」でお土産を買いました。


途中「カフェ・マルリー」にて、ルーブル美術館のピラミッドを眺めつつコーヒーをいただきます。

クロワッサンをサービスしていただきました。

ホテルに戻り「メゾン・ド・ショコラ」のマカロンとエクレアをいただきます。
お土産にプラリネチョコの他、ホットチョコレート用のチョコなども購入しました。

夕方はサントノレ通りを散策後、「マイユ」のマドレーヌ店でマスタードを購入しました。
引用:マイユHPより
地元の人は量り売りで購入していました。

マドレーヌ寺院も訪れました。

マドレーヌ寺院は聖マドレーヌ(マグラダのマリア)を守護聖人とするカトリック教会です。

夕食はマドレーヌ寺院近くの鰻屋「野田岩」にていただきます。
日本を代表する創業160余年の鰻の老舗のパリ支店です。
引用:野田岩HPより
店内は小さいものの雰囲気はよく、私たちが行ったときは照明が落とされていたので、落ち着けました。
鰻の量によってランクがあり、日本の鰻屋そのものです。
うな重を頼みましたら肝吸い、漬け物、小鉢が付きました。
オランダ産鰻を利用しており身はふっくらとしていてジューシーでした。
江戸前で味は濃いめです。
久しぶりの和食で母も満足しています。
5日目(ルーブル美術館)
本日はルーブル美術館へ行きます。

『サモトラケのニケ』『ナポレオン1世の戴冠式』『民衆を導く自由の女神』『カナの婚礼』など気になる作品を4時間かけて鑑賞しました。


途中ランチで立ち寄ったカフェ「Ruc」のハンバーガーは思い出の味です。

途中ぷらっと立ち寄ったベーカリーのアップルパイも絶品でした。

6日目(ノートルダム大聖堂・サントゥスタッシュ教会)
日曜日の今日はノートルダム大聖堂のミサに行きます。

まずは「ル・パン・コティディアン」でクロワッサンの朝食です。
今回パリで食べた美味しいクロワッサンNo.1です。

ノートルダム大聖堂のお目当てはグレゴリオ聖歌です。
「Ubi caritas et amor, Deus ibi est. (慈しみと愛のあるところ、神はそこにおられる)…」という歌詞だそうです。

夕方はサン・トゥスタッシュ教会で日曜18時に行われる無料パイプオルガンコンサートに行きました。

モーツァルトがパリへ旅行中、同行していた母が病死したため、この教会で葬儀が行われたそうです。
7,000本の世界でも有数のパイプオルガンがあり、新進気鋭のオルガニストが演奏します。
夕食はルームサービスを取りました。

7日目(サントシャペル教会・トレインホテルでマドリードへ)
パリ前半最終日です。
午前中はホテルでのんびり過ごし、チェックアウト後はサントシャペル教会へ行きました。
キリストの聖遺物「いばらの冠」を収めるため、ルイ9世が造らせた教会です。

途中人気ビストロ「ル・コントワール」で昼食です。



セーヌ川沿いのベンチでのんびりした後、18:00頃ホテルへ戻り荷物を受け取ってオーステルリッツ駅へと向かいます。


19:47発夜行列車「エリプソス・ゴヤ号」に乗車します。


8日目(パリ→マドリード、王宮やサン・ミゲル市場散策)
9:40頃マドリードのチャンマルティン駅に到着し、タクシーでホテル「ルームメイト・マリオ」へ向かいます。
引用:ホテルHPより

チェックインには早すぎたので、荷物を預けて王宮やサン・ミゲル市場を散策しました。
この日は早めに就寝です。


9日目(プラド美術館)
朝食後、ホテル周辺を散策しました。
ホテルから徒歩5分の広場「プエルタ・デル・ソル(太陽の門)」は観光スポットとして有名です。
ナポレオン軍に決起した市民戦争の市街戦が繰り広げられた場所だそうで、一角にはカルロス三世騎馬像やマドリードのシンボル「熊」とヤマモモの木の像もあります。

時計台のある自治政府庁前にはスペイン全土の交通網の基点・ゼロ地点を表すプレートがあります。

この後パリのノートル・ダム大聖堂前のゼロ地点へも行く予定でしたが、大聖堂に見とれてすっかり忘れてしまいました。
午後はプラド美術館へ行きました。

昼食はプラド美術館近くの「ムセオ・デル・ハモン」にていただきました。

明日はいよいよトレドへ向かいます。
10~12日目(マドリード→トレド)
アトーチャ駅のコインロッカーへスーツケースを預けて、トレドへ向かいます。
Lサイズのスーツケースで3日間35ユーロでした。
コインロッカー入口にはセキュリティチェックがあり、料金は後払いです。

チケットは事前にRenfeで購入し、印刷しておきました。
セキュリティチェックを受けた後、eチケットを提示してから乗車します。
トレドでは毎日3時間ほど旧市街へ出て街散策や美術館巡りをし、それ以外はほぼホテルでのんびり過ごしました。


大分母も疲れが出てきたようで、テラスからトレドの街並みを眺めながら絵手紙を書いたり、読書をしたりしています。
日曜日は教会の鐘の音が一日中響きわたり、厳かな気持ちになります。
テラスから眺める朝やけも綺麗です。

大変名残惜しいですが、11:30にチェックアウトし、12:30トレド駅発の特急でマドリードへ戻ります。

13日目(トレド→マドリード、プラド美術館)
マドリードへ戻り、アトーチャ駅そばのホテル「ACホテル・カールトン」へチェックインしました。

まずはプラド美術館近くの韓国料理「漢江」で遅めの昼食です。

このときの海鮮チヂミはサクッとしていて、付け合わせの玉ねぎの醤油漬けとマッチしていてとても美味でした。

テーブルも大きくゆったりしているので、落ち着いて食事ができました。
再びプラド美術館鑑賞後、「ムセオ・デル・ハモン」でサンドイッチをテイクアウトしてホテルへ戻ります。


14日目(マドリード→バルセロナ、王妃ソフィアセンター)
朝食後、徒歩15分の王妃ソフィアセンターへ向かいます。
10:00オープンでしたので、15分前には到着しましたが誰もおらず、一番乗りで『ゲルニカ』を静かな空間で鑑賞することができました。

ピカソがパリ万博の壁画を依頼された矢先に、フランコの要請によりドイツ空軍の無差別襲撃によって2,000人ものゲルニカ市民が虐殺されます。
この知らせに憤慨したピカソは、すぐにスケッチに取り掛かったそうです。
ランプは爆弾を、馬は犠牲者を表現しています。
ホテルに戻りチェックアウト後、アトーチャ駅のコインロッカーでスーツケースを受け取ります。

13:30発のAVE(スペインの新幹線)で17:20バルセロナへ到着です。
特急AVANTで30分、チケットはRenfe公式サイトで手配しました。

途中食事がサーブされました。
特等車と一等車は食事付きです。

ホテルにチェックイン後は部屋に用意されていたウエルカムシャンパンで乾杯です。

ここまでパリ→マドリード→トレド→マドリードと旅してきました。
明日はいよいよ楽しみにしていたサグラダファミリアへ行きます。
長くなりましたので、続きは旅行記②をご覧ください。
